自分に正直なところに親密さを感じる!
東京大学→東京大学大学院→マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社
と、日本でこれ以上ないというぐらいピカピカの肩書だった、
お笑い芸人(現在)の石井てる美さんが、書いた本です。
だから、どんなに素晴らしい文章を拝めるのだろうか
と思っていましたが、そんな部分はほとんどなし。
世界でもトップクラスのコンサルタント会社にたとえ1年半といえど在籍していたんだから、
切れ味鋭く、ココロ踊るような言葉を期待していたんですが…
東京大学 / keiichi.yasu
行きつ戻りつのココロ…そのキモチはわかる!
「社会的に良し」とされる道を言われるがままに歩んでいる最中に、
どうしょうもないほど「人生の違和感」を感じ、お笑い芸人という道に
転身するまでの、七転八倒のココロの葛藤が記されています。
それだけに本書は必ずしも、読者の誰もが読みやすいきれいな文章、
明快な構成であるとは言えないように思います。
しかし「あー、それそれ!分かるわ~」といった、
小奇麗な文章では感じられない、人間臭い共感を覚える箇所がいくつも登場します。
「東大卒」の方っていろんな人がいますよね~
全体を通して感じることは、この石井さんって、
ずいぶん「素直」な方であるということです。
文章はきれいじゃないけど、自分の価値基準をできるだけ明確にして、
置かれている状況と「合う」か「合わない」かを考え抜いています。
そういえば東大出て、「素直」な方というと、この方もいらっしゃいますね。
- 石井さん→東大→マッキンゼー→お笑い芸人
- うさみさん→東大→高級官僚→団塊ジュニア世代の反逆児
「日本人の模範生」だった人たちが、考え抜いたうえで自分の価値観に
合わないことを捨て去るということは、社会全体の価値観も、
これから変わって行くんでしょうね~。
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