エコノミストの「理論」かプロレス団体社長の「実践」か?
【こんな人におすすめ!】
- 経済学が食わず嫌いの人
- 飛行機とか新幹線などの超距離移動で手持無沙汰な人
【ガツン!ときた一文】
"アイドルやキャラクターへの思い入れを活かして、コアなファン(固定客)に同じ商品をたくさん買ってもらおうというビジネスなので、ファン層を開拓する必要がありません。特定の固定客の心だけしっかりとらえ、その固定客に支えてもらっているのです。"
(P177)
【ひとこと】
すぐれた経済学の教科書には、内容にちなんだ面白いコラムがついていますが、
まさにそのコラムを集めてできた本。
- 「お金持ち課税」のプラスとマイナス
- 世界のオモシロ税金―ポテチ税やヒゲ税
- ヘアヌード写真はなぜ減った
など、電車通勤の間に読めてしまいそうな「軽いノリ」の話で構成されてます。
大体は、「へ~なるほど~」と読めてしまいそうですが、ひっかかるのが、
「AKB商法」とも言われる上記の引用部分です。
固定客の心をガッチリつかむことが、商売の肝のようにも読めますが、
この主張から真っ向から対立するような考え方もあります。
新日本プロレスの売上を11億⇒25億にする社長の発言からわかるネットサービスが廃れる理由
このブログの主張をかいつまんで言うと、サービス提供者が固定客のみに目を向けてしまうと、
サービスが盛り上がる
↓
熱狂的なファンが増える
↓
サービス提供側の目線がマニアになり、サービスや訴求がマニア向けになる
↓
新規ユーザが敷居の高さを感じる
↓
古参メンバーが増えサービスが過疎る
という状態に陥ってしまうということです。
つまり固定客の維持だけでなく、新規顧客開拓の方にも目を向けようよ!ということです。
いやはや、商売とは一筋縄ではいきませんなぁ~。
【一緒に読みたい本】
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書)
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