2013年8月15日木曜日

博士漂流時代 「余った博士」はどうなるか?

博士でも医師でも?高学歴ワープア問題






博士も医師も高学歴の象徴。
でも、実はどっちもワーキングプアが発生しているらしい…博士のワープアについては、
本書で紹介され、医師のワープアについては、東洋経済のオンラインサイトで紹介されています。


パラサイトドクターがブラック勤務医を生む~ワープア勤務医の敵は開業医にあらず



どっちにも縁のない、管理人からすると「なんで?」と思ったりするのですが、
2つを読み比べていると、根は同じような気がします。どうも上が詰まっているらしい…。





Laboratories / SLU Madrid Campus




「割高ジョブ」と年功賃金型モデル





学会で言えば、テニュアを持っている一部の大学教授で、医療の世界で言えば、
「週2コマの外来以外、何をしているかよくわからん副院長の爺医」的な医師。



要は、年功序列型の終身雇用制度が、科学や医療と言った重要な社会インフラを
担う分野でも、齟齬をきたしているということですな。年功型賃金の後ろの方が、
「割高ジョブ」となっている
ような感じですね。




労働の需給は労働市場が決める





読んでいてつくづく思うことは、国が労働の需要(その他たいてい財・サービス)を
決められるわけではない
ということ。戦後、国策として博士を増やしてきたようですが、
少なくとも労働市場に対しては、マッチしていなかったようです(P85)。



経済学のテキストを読んでいると、たいていは「市場の失敗」について説明され、
合わせて「政府の失敗」について説明されています。



テキストによっては、「市場の失敗」よりもむしろ「政府の失敗」の方が
恐ろしい
と書いてたりしますが、 博士と医師の問題は、まさにその通りのような気がします。



【参考文献】


ポール・クルーグマン クルーグマン ミクロ経済学 東洋経済新報社









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