ラベル 絵本 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 絵本 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2013年9月26日木曜日

新装版 続・レモンをお金にかえる法 "インフレ→不況→景気回復"の巻

3分でわかるマクロ経済学のキホン(ケインズ経済学)







新装版 レモンをお金にかえる法 "経済学入門の巻"で主人公は、
「微視的な視点」で、レモネード屋さんを切り回し起業に成功しました。



しかし、経済は、すべて主人公の目に、直接見えることばかりではありません。
「巨視的な視点」で見ると、思いもよらないところで、経済が変動します。
経済学の言葉を使えば、前者はミクロ経済学、後者はマクロ経済学と言います。



レモネード
レモネード / Kentaro Ohno




レモンの不作が重大な経済危機をもたらす!




レモンのとびきりおいしい主人公の町で急にレモンが不作に見舞われました。
すると町の経済はどうなるでしょう?



原料の値上がり

製品価格の値上がり

値上がりした製品を買うための賃金の値上がり

物価と賃金の追いかけっこ

インフレーションの発生

中小企業の倒産

失業の増加

不況



と、負のスパイラルに突入していきます。




「学習」としては良い教科書





本書では、不況対策として、新しい仕事をつくったり、資金の貸し付けを行ったりして
経済が回復する
と説明されています。



今の日本に置き換えると、「ホンマにそれだけで大丈夫か?」
と思ったりしますが、ケインズ経済学のお手本としては、OKなのでしょう。
(訳者の佐和さんも、「あとがき」でケインズ主義的な経済政策は、
90年代以降の日本経済では有効でなかったと述べられているが)



他の考え方もいろいろあるとは思いますが、マクロ経済学を学習するときに
最初に読む本として、おススメできると思います。




【関連エントリ】


新装版 レモンをお金にかえる法 "経済学入門の巻"









2013年9月17日火曜日

新装版 レモンをお金にかえる法 "経済学入門の巻"

「所有と経営」を分離させるレモネード屋さん





"『レモンをお金にかえる法』という絵本のどこがどう素晴らしいのかというと、それはたった32ページの簡にして要を得たストーリーの中に、多くの経済用語が実に的確に盛り込まれていることなのです。"

(訳者解説より)



訳者の佐和隆光さんがおっしゃている通りだと思います。
しかしそれ以上に管理人が刮目したことは、
しっかりとした「出口戦略」が、子ども用の絵本に備わっていることです。




レモネード屋を売り飛ばすのは是か否か?





主人公がはじめるレモネード屋さんの「出口戦略」とは、

  • 「レモンを絞ってレモネードをつくること」
  • 「レモネード店の社長になること」


のどちらでもありません。最終的には、
「レモネード店を売却して資産を換金すること」です。



別の言い方をすると


  • 「丁稚(労働者)になること」
  • 「出世して手代・番頭(管理職)になること」



を目標・目的にするのではなく、
「企業家として信用を得、さらに大きな資産を得られるようにすること」が、
最終目標となっています。





121027 / yoco**




「所有と経営の分離」の優れた点





店(会社)を売却することを最終目標とする経済学教育なんて
「とんでもないと!」思われる方も、いらっしゃるかもしれません。
管理人は投資家でも経営者でも学者でもないので、良し悪しは論じられません。



ただし、この絵本にあるような「店(会社)の所有と経営を分離すること」を、
お勧めされている現役経営者の方も、いらっしゃるようです。



【参考文献】にあげた本の結論部分と合わせて読むと、
経済学の学習が、より一層楽しくなると思います。なぜ店(会社)の所有と経営を、
分離させた方が良いか
、実体験にもとづいて書かれています





【参考文献】


水永政志 現役経営者が教える ベンチャーファイナンス実践講義 ダイヤモンド社