「所有と経営」を分離させるレモネード屋さん
"『レモンをお金にかえる法』という絵本のどこがどう素晴らしいのかというと、それはたった32ページの簡にして要を得たストーリーの中に、多くの経済用語が実に的確に盛り込まれていることなのです。"
(訳者解説より)
訳者の佐和隆光さんがおっしゃている通りだと思います。
しかしそれ以上に管理人が刮目したことは、
しっかりとした「出口戦略」が、子ども用の絵本に備わっていることです。
レモネード屋を売り飛ばすのは是か否か?
主人公がはじめるレモネード屋さんの「出口戦略」とは、
- 「レモンを絞ってレモネードをつくること」
- 「レモネード店の社長になること」
のどちらでもありません。最終的には、
「レモネード店を売却して資産を換金すること」です。
別の言い方をすると
- 「丁稚(労働者)になること」
- 「出世して手代・番頭(管理職)になること」
を目標・目的にするのではなく、
「企業家として信用を得、さらに大きな資産を得られるようにすること」が、
最終目標となっています。
121027 / yoco**
「所有と経営の分離」の優れた点
店(会社)を売却することを最終目標とする経済学教育なんて
「とんでもないと!」思われる方も、いらっしゃるかもしれません。
管理人は投資家でも経営者でも学者でもないので、良し悪しは論じられません。
ただし、この絵本にあるような「店(会社)の所有と経営を分離すること」を、
お勧めされている現役経営者の方も、いらっしゃるようです。
【参考文献】にあげた本の結論部分と合わせて読むと、
経済学の学習が、より一層楽しくなると思います。なぜ店(会社)の所有と経営を、
分離させた方が良いか、実体験にもとづいて書かれています
【参考文献】
水永政志 現役経営者が教える ベンチャーファイナンス実践講義 ダイヤモンド社
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