統計データとの「正しい」付き合い方
統計データというと「客観的」イメージがあるかもしれません。
しかし、統計データも人間が作ったもの、それを紹介する文章もまた人間がつくったもの。
どうしても作ったい人(書いた人)の恣意性が、反映されます。従って、
- 自分で統計学の基礎概念(平均・分散・回帰分析など)を理解する
- データの基礎となている一次データのソースはどこか把握する
- 反証する(その主張を否定する仮説をつくって、否定できなければ「とりあえず」支持)
ということを頭に入れておく必要があると思います。
Ben Taylor San Jose Giants Using Gameday / IntelFreePress
統計データはおもしろい!―相関図で分かる経済・文化・世相・社会情勢のウラ側
「統計データ」を使って「○○○なことが言える」ということのサンプル集。
「○○○なことが言える」は、すべて相関と散布図で表現されています
予め、冒頭にある相関と散布図の説明を読んでおけば、各サンプルの意味も分かり、
ケムにまかれるということはないでしょう。
また、本書から少子化と出生率のデータを眺めていると、
少子化と子どもの貧困は、相関があるような気がします。
高齢化対策に対する教育費公的負担を含む少子化対策の相対ウェイトと出生率(先進国間比較)
子どもの貧困率、当初所得と再分配後の比較
前者は「子供向けの支出が少ないから、子どもが少なくなる」データで、
後者は「所得の再分配を行ったら、子どもの貧困率が増加する」データ。
統計データはためになる!―棒グラフから世界と社会の実像に迫る
こちらも取り上げられるトピックスはランダムですが、
データは全て棒グラフで表現されています。
棒グラフは高さ、大きさ、金額などの数量をストレートに表現できるので、
散布図よりも実感的で分かりやすい主張をするに向いています。
【関連エントリ】
子どもの貧困 ― 日本の不公平を考える
【参考文献】
マイケル・ルイス マネー・ボール (RHブックス・プラス)
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