単なる精神論で終わらせない「意志力」について
意志力は筋肉のように疲労し、また鍛えることができるというのが本書の主旨です。
P352に訳者解説でその要約がのっているので、そのまま抜粋します。
- 意志力は筋肉のように披露し、また鍛えることができる
- 意志力の出所は一つであり、そのエネルギー量には限りがある。
- 意志力が弱まると、かえって刺激や欲望を感じやすくなる
- 大切なのは意志力をいかに使わないかだ
- 意志力をすぐ強くできる方法がある
- 自己コントロール力は、記録を公開したり、友人とともに進める方が高められる
- 計画は立てるだけで効果あり
- 「絶対やめる」ではなく、「あとでやろう」と思うとやめられる
- 先延ばしを防ぐコツがある
- 一つうまくいけば、あらゆる面に及ぶ
- 記録はこまめにつける
- よい習慣をつける、こつこつ続ける
「ツール」を使って「意志力」を観察する!
これだけ書くと書店に平場に積まれている、ありふれた自己啓発の本ように見えます。
しかし、本書は、ひとつひとつのポイントが、大変具体的です。
著者のバウマイスターさんは、心理学者なので、自分の研究室の大学生・大学院生を
使っての実験はもちろんのこと、他にも
- 19世紀の探検家の記録調査(第7章 探検家に秘訣を学ぶ)
- 自己管理アプリを作ったベンチャー企業へのインタビュー(第5章 自分を数値で知れば、行動が変わる)
など、意志力を「目に見える形」で表そうとしています。
IMG_9835 / Monica's Dad
「意志力」は科学なので他分野へも応用可能
あと、学問として多少分野が異なりますが、
以下にあげる【関連エントリ】は、バウマイスターの考えとの共通項があるように思います。
一緒に読むと心理学、行動経済学、医学への興味がいっそう広がるでしょう。
【関連エントリ】
影響力の武器第二版 なぜ、人は動かされるのか
脳を鍛えるには運動しかない!-最新科学でわかった脳細胞の増やし方
【参考文献】
ダン・アリエリー
予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 増補版
早川書房
イアン・エアーズ
ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣
文藝春秋
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