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2013年3月8日金曜日

ミクロ経済学 1 市場の失敗と政府の失敗への対策

日常感覚から分かる経済学のテキスト



ミクロ経済学 1 市場の失敗と政府の失敗への対策



管理人は普段、おちゃらけミクロ経済学の記事を書くのに、
参考としている教科書があります↓




なぜこれらの教科書を使っているかといえば、個人の問題や社会が直面する課題に
焦点をあてて、経済学の説明がされているからです。これらを読むと、
感覚的に「それわかるわ~」という共感が得られます。



説明の展開としても、課題→経済学モデル→分析→結論というスタイルが
貫かれていて、読み手として負担が非常に少ない。





Google Analytics v2.0 / vrypan




日本人が日本語で書いた教科書は・・・?





ただ難を言えば、問題や課題がアメリカやヨーロッパで起こった出来事であることです。
数字の単位もペニーやブッシェル、ガロンなどが出てくるので、
ちょっと「見慣れない・聞きなれない感」が否めません。



もっとも経済学では、「1単位あたり」の追加的価値や、絶対値よりも相対値を
重視するので、何度か読めば、そんなもんかと思ってしまいますが。



日本人の経済学者で、課題→経済学モデル→分析→結論というスタイルで書かれた
面白いテキストは、ないかなぁ~と思ってたら、本書に当たりました。ソースは、藤沢数希さんの
日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 もう代案はありません日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 もう代案はありません です。




日本の経済政策からみた教科書とは…?





最初(はしがき)に、各章で扱う「経済政策問題」の一覧がズラッと並べられています。
もし、これだけの課題が、すべて解決できれば、
日本は世界一の経済大国になるのではないか、というぐらいに。




日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 もう代案はありません でも
日本の経済政策の課題に合わせて、マクロ経済学の要点が、
分かりやすく紹介されていました。本書は、その藤沢さんが紹介するだけのことはあります。



この記事を書いた時点で、全文を読んだわけではありません。
しかし、パラパラめくっていると作図による説明が、抽象的な経済学のイメージを
直感的に理解させるために、かなり役立っているように感じます。



個人的に特に分かりやすかったのでが、アダム・スミスが示したパラドックスです。
文章で説明されても分からないことはないのですが、この作図は、パラドックスの
意味がすぐに分かりました。


″「水ほど有用なものはないのに我々が水に支払う金額はごくわずかである。ダイヤモンドの利用価値はあまりないのに実に高価である。これはなぜか」"


P117に余剰分析として、作図を用いて説明されています。興味のある方はぜひ!!!




【関連エントリ】


日本人がグローバル資本主義生き抜くための経済学入門  もう代案はありません



【参考文献】


 ポール・クルーグマン クルーグマン ミクロ経済学 東洋経済新報社


クルーグマン ミクロ経済学



グレゴリー・N・マンキュー マンキュー経済学〈1〉ミクロ編マンキュー経済学〈1〉ミクロ編 東洋経済新報社


マンキュー経済学〈1〉ミクロ編




2012年11月26日月曜日

人月の神話~狼人間を撃つ銀の弾はない

限界収穫逓減の法則についてのお話



人月の神話~狼人間を撃つ銀の弾はない



本書は、兄弟ブログのおちゃらけミクロ経済学のネタ本として、
使わせてもらいました。(限界収穫逓減の法則その1)



著者のフレデリック・P・ブルックス,Jrは、かつてコンピュータビジネスで、
隆盛を極めたIBM社の、開発マネージャーを務めていた人物です。



そのブルックス,Jrによると、
ソフトウェアを動かすための命令文の増加数と、
それにかかる労力は、単純な1次関数の関係にあるわけではない、と説明されています。



著者のブルックス,Jrが紹介した、ある研究者によると、
労力と命令文の数の関係は、2次関数の関係にあるそうです。



労力 =  定数 * (命令文の数)^1.5



つまり、上の数式は、大規模なソフトウェア開発になればなるほど、
労力は、累乗的に必要となることを表しています。



ここから、単に労力を足し合わせていっても、
一人当たりが作成できる命令文は、徐々に低下する
という、
ソフトウェア業界における、限界収穫逓減の法則を、示しています。



プロジェクトが大規模になるほど、一人ひとりの分担作業も複雑化し、
プログラミングコードよりも、プロジェクト内のコミュニケーションに、
時間が割かれるために発生する現象です。



この限界収穫逓減の法則に従うと、
大規模プロジェクトにおける「一人当たりのプログラムコード量」は、
プラスからマイナスに転じるという、悲惨なことも起こりえます。



ブルースクリーン - Blue Screen of Windows on MacPro

ブルースクリーン - Blue Screen of Windows on MacPro // 2010.07.07 / Tamago Moffle




そのため、著者のブルックス,Jrは、以下のような解決策を示しています。


  • プログラミングの生産性は適切な高水準言語が使用された場合五倍も向上する可能性がある(P82)
  • (最初のシステムの)一つは捨石にするつもりでいなければならない(P107)


1つ目は、技術革新の有効性について、
2つ目は、小さく始めて小さく失敗することの有用性が、提案されています。



本書の原書は1975年に発表されましたが、この発想は、2012年に出版された
リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだすリーン・スタートアップ  ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす
と同じだと思います。



それだけに本書を読む効用は、ソフトウェア業界の方だけにとどまらず、
様々な業界の人にも存在すると言えます。




【関連エントリ】


ともに戦える「仲間」のつくり方 その2



【参考文献】


エリック・リース リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだすリーン・スタートアップ  ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす



リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす