大講義の授業やレポート・プレゼン資料の作成には最適
本書の構成は、以下の通りです。
- スティーブ・ジョブスによるAppleの教育ビジョン
- iPad,iPodなどiTunes Uの専用デバイスを活用した大学授業の様子
- ibooks Authorというオーサリングツール
- iTunes Uを用いることを前提とした授業の運営方法
オーサリングツールとは、主にプログラムを書かないで、
ソフトウェアや作品を作るための、アプリケーションソフトウェアのことです。
これらによって、次のことが可能となります。
- いつでもどこでま視聴可能な授業
- 学術専門書の安価な購入
- 大学事務局が発行するシラバスのきめ細かな改訂
- 専門課程の教員が授業で使うための「ニッチ」な教科書の作成
これらを見ていると、iTunes Uは、
オーサリングツールの一種であるEPUB形式の電子書籍と機能と
同じように見えます(シロウト目線ですが・・・)
そういった競争があっても、東京大学・明治大学など、日本の有名大学において、
ibooksAuthorをはじめとした、iTunes Uを使われているのは、
「ジョブスのApple」という、強烈な「ブランドイメージ」があるからだと思いました
(もちろん、「ブランドイメージが悪い」、と言いたいわけではありません)。
講義中 / kynbit
個人的に本書を読むまでは、
iTuneUって、双方向な学習にも、向いているのかなと思っていました。
ですが、この本に述べれられている限りでは、
- 大講義
- プレゼン・レポート資料の作成
- 論文作成
など、比較的年齢が高く、一方向的な伝え方でも、
自律的に学習できる人たちのみを、対象としているような印象が、残りました。
- 低年齢の子供
- 初学者
- そもそも学習に興味がない人
など、学習意欲があっても、
比較的、「手取り・足取り」、学習の指導をしたり、
学習意欲が低い人たちに、自発的な学習の参加を促す
仕組みにはなっていないようなところについては、少し残念でした。
だからといって、iTunes Uの意義やそれらを導入している
大学などの教育機関の意義が落ちることは、もちろんありません。
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