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2013年7月29日月曜日

WILLPOWER 意志力の科学

単なる精神論で終わらせない「意志力」について









意志力は筋肉のように疲労し、また鍛えることができるというのが本書の主旨です。
P352に訳者解説でその要約がのっているので、そのまま抜粋します。


  1. 意志力は筋肉のように披露し、また鍛えることができる
  2. 意志力の出所は一つであり、そのエネルギー量には限りがある。
  3. 意志力が弱まると、かえって刺激や欲望を感じやすくなる
  4. 大切なのは意志力をいかに使わないかだ
  5. 意志力をすぐ強くできる方法がある
  6. 自己コントロール力は、記録を公開したり、友人とともに進める方が高められる
  7. 計画は立てるだけで効果あり
  8. 「絶対やめる」ではなく、「あとでやろう」と思うとやめられる
  9. 先延ばしを防ぐコツがある
  10. 一つうまくいけば、あらゆる面に及ぶ
  11. 記録はこまめにつける
  12. よい習慣をつける、こつこつ続ける




「ツール」を使って「意志力」を観察する!






これだけ書くと書店に平場に積まれている、ありふれた自己啓発の本ように見えます。
しかし、本書は、ひとつひとつのポイントが、大変具体的です。



著者のバウマイスターさんは、心理学者なので、自分の研究室の大学生・大学院生を
使っての実験はもちろんのこと、他にも


  • 19世紀の探検家の記録調査(第7章 探検家に秘訣を学ぶ)
  • 自己管理アプリを作ったベンチャー企業へのインタビュー(第5章 自分を数値で知れば、行動が変わる)


など、意志力を「目に見える形」で表そうとしています。




IMG_9835 / Monica's Dad





「意志力」は科学なので他分野へも応用可能






あと、学問として多少分野が異なりますが、
以下にあげる【関連エントリ】は、バウマイスターの考えとの共通項があるように思います。
一緒に読むと心理学行動経済学医学への興味がいっそう広がるでしょう。




【関連エントリ】
影響力の武器第二版 なぜ、人は動かされるのか
脳を鍛えるには運動しかない!-最新科学でわかった脳細胞の増やし方



【参考文献】


ダン・アリエリー
予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 増補版
早川書房






イアン・エアーズ
ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣
文藝春秋






2013年5月22日水曜日

ガブッ!とわかる世界一やさしい行動経済学の教室

行動経済学の初歩テキスト







本書自体は、行動経済学の考え方や理論の紹介そのものに終始しています。
素っ気ないといえば、それまでですが、本書を読んでおけば、次の本が
ぐっと読みやすくなります。



ダン・アリエリー
予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 増補版
早川書房






ロバート・B・チャルディーニ
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
誠信書房






これらは、大学の経済学部の方だけでなく、社会学心理学を専攻している方にも、
おススメできる本です。




分量の多い本を読む前に





両書ともにアマゾンのレビューでなかなかの評価を得ています。
しかし何せ分量が多い。先にガブッ!とわかる世界一やさしい行動経済学の教室の方で、
「予習」をしておけば、読む時間の短縮が図れるでしょう。




読み切れないほどドラマチックな内容は、良かったのですが、
その分、個々の理論や考え方を把握するのに時間がかかります。
つまり、つまり最もおススメな読み方は、補完的に読むことです。





人体実験 / yuichirock




キホンは主流派経済学





行動経済学と聞くと、なんだかこれまでの経済学(主流派経済学)を飛び越えて、
全く独自理論のように聞こえるかもしれません。しかし、行動経済学は、
「経済学」と名がついているように、主流派経済学から派生した分野です。


"ただし、あくまで行動経済学は従来の経済学の一分野です。経済学の標準的なモデルをベースにして、現実の経済活動や人間行動を補完的に説明しようとする試みです。ですから、経済学の基本的な知識も押さえておく必要があります"


(P36 第1章なぜあなたは宝くじを買ってしまうのか?)



そういや行動経済学については、最近の標準的なミクロ経済学のテキストでも、
最後の方に言及していたなぁ。




【関連エントリ】


影響力の武器第二版 なぜ、人は動かされるのか



【参考文献】


山岡道男 淺野忠克 ガブッ!とわかる世界一やさしいミクロ経済学の教室 アスペクト







2012年12月21日金曜日

新装版 なぜ選ぶたびに後悔するのか オプション過剰時代の賢い選択術

その問題、社会学か、心理学か、経済学か?


なぜ選ぶたびに後悔するのか オプション過剰時代の賢い選択術



管理人は、「おちゃれけミクロ経済学」の運営をしているせいか、
たまに読者の方から、「経済学部を卒業したのですか?」と聞かれます。



ですが、実際に卒業したのは、「社会学部」です。
経済学については、30をとうに超えてから、独学で始めました。



本書は、心理学、経済学、市場リサーチなどの研究成果に基づいた
社会心理学の古典的名著です。



そんな「経済学マニア現在進行中」の管理人が、本書を読んでの結論は、
「要するに、プロセスの経済学について述べたいのか!」、ということです



管理人は、「なんちゃって社会学士」のせいか、残念ながら、
心理学や社会学の説明部分は、目に入りづらかったです
(大学関係者のみなさますいません)。





学位授与式

09041401 / INXIAN


行動経済学とプロセスの経済学




プロセスの経済学とは、集団行動などの意思決定の過程において、
自分がその決定に参加することによって、たとえ集団が出した結論が、
どんなに「不合理」であっても満足する
、ということを研究する、ミクロ経済学の一分野です。



昔からの経済学的な人間は、「合理的な人間」であることが、想定され、
「不合理な行動」なんて、取るはずがないというのが、定説でした。
しかし、人間は、必ずしも経済学的に「合理的な行動」をする訳ではありません。



そのため、近年では、「行動経済学」をはじめとして、従来の経済学観によって、
説明し得ない分野が、発達してきています。その発達した分野の一つが、
本書で取り上げられた「プロセスの経済学」です。



ちなみに、本書では、プロセスの経済学について、
はっきり述べているわけではありません。「第11章 選択にどう向き合うか」の小見出しである、
「選ぶときを選ぶ」(P261)辺りを読んでいると、そんな風に感じました。


"こうした決断を下す過程で、どんな手順を踏み、いくら時間を費やし、どう調査し、どういった心労を抱えたかを書き出す"


なんだか社会心理学からは、どんどん離れていく記事になってしまいました(笑)
「行動経済学」プロセスの経済学「幸福の経済学」などの
テーマに関心がある方は、【関連エントリ】や【参考文献】までどうぞ!




【関連エントリ】


影響力の武器第二版 なぜ、人は動かされるのか
幸福度をはかる経済学



【参考文献】

ブルーノ・S・フライ 幸福度をはかる経済学幸福度をはかる経済学 NTT出版