2013年3月19日火曜日

影響力の武器第二版 なぜ、人は動かされるのか

マジで人のココロを操る方法



影響力の武器第二版 なぜ、人は動かされるのか



心理学と聞くと、それを使えば「人のココロを操ることができるかも?」
という安直な思いに駆られます。(もちろん個人的に)



昔、そういうことを期待して、心理学関係の本を何冊か手に取ってみましたが、
ことごとく沈没、そして挫折しました。それ以来、心理学関係の本は読まないだろうと
思ってました。しかし何の因果か、社会心理学に関する本が、手元に…。





マルチ

鎖 / heniha





事例が豊富!たとえば「心理攻撃」





あ~あ「フロイト」やら「ユング」やら、イマイチ定義のわからん用語の羅列かなぁと思って、
あまり期待せずページをめくってみたら、結構面白いではないか!!!



読んでいると、「心理学やったらマジで人のココロを操れるじゃね?」という感じに
なりそうなぐらい、事例が面白いです。
(もちろん操ろうと思えば、大規模な仕掛けが必要となると思うが)



「オモロイ!!!」と思った事例の一つが、中国の「寛容政策」です。朝鮮戦争中に、
中国人民義勇軍が、アメリカ兵の捕虜収容所において、行った「心理攻撃」の一種です。




マルチ商法・ねずみ講の手法





当時、中国は、捕虜にしたアメリカ兵自らの口から、共産主義の素晴らしさを語らせることを
考えていたようです。そのため、収容所でアメリカ兵に対して、どのような処遇がとられたか?
もちろん拷問するなど肉体的苦痛を与えるという、泥臭いことはしません。



1.非常に穏やかな反アメリカ的な発言をさせる
(「アメリカ合衆国は完全ではない」とか)

2.アメリカはどう完全でないのか自分で説明させる

3.完全でない点のリストを作らせ、捕虜仲間の前で読ませる

4.中国側は反米ラジオ放送でリストを作成した捕虜の名前を読みあげる

5.捕虜は自分が敵への「協力者」であるとし自己イメージを作り変える

6.やがて捕虜は自ら共産主義の良い点を語りだす



つまり、ポイントは2点です。


  • 意思決定に参加させる
  • 小さいことから始めてそこから築き上げる


これってポンジスキームとか悪徳商法で使われる手口と同じちゃうん?
ミクロ経済学でも、プロセスの経済学という分野で同じことが、説明されています。



何かの意思決定に自分が参加していると、結果が不合理なものでも、
受け入れてしまうということを。



【関連エントリ】


ガブッ!とわかる世界一やさしい行動経済学の教室
なぜ選ぶたびに後悔するのか オプション過剰時代の賢い選択術
幸福度をはかる経済学



【参考文献】


青木雄二 ナニワ金融道(8) (講談社漫画文庫)ナニワ金融道(8) (講談社漫画文庫)


ナニワ金融道(8) (講談社漫画文庫)



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