再考~アダム・スミスと「道徳感情論」
幸福度に関する経済学は、
比較的、新しい学問分野だそうです。
幸福度分析は、その本人が、直接その「幸福」について感じるため、
主観的分析を用いられることが多いです。
本書は、18世紀の経済学者、アダム・スミスによって書かれた
「道徳感情論」をベースとしています。
人間とは、悲しいくらいに他人の目を気にする生き物です。
スミスによると、1人の人間には、「軽薄な人」と「賢人」が同居しています。
「軽薄な人」は、外発的な動機にもとづいて、富や名誉などのを追い求め、
「賢人」は内発的な動機にもとづいて、自己の精神の満足を
追い求めます。
また、人間には「軽薄な人」と「賢人」のほかに、行為の良し悪しを判定する
「裁判官」も存在し、これら3者のバランスで「幸福」の基準が存在します。
裁判所 / Yasuo Kida
個人的に興味をもった個別テーマは・・・
- 長時間の通勤時間は生活を不幸にする(P33)
- テレビの見すぎで不幸になるか?(P115)
- なぜ自営業とボランティアは幸福なのか?(P89)
【関連エントリ】
なぜ選ぶたびに後悔するのか オプション過剰時代の賢い選択術
【参考文献】
アダム・スミス「道徳感情論〈下〉 (岩波文庫 白 105-7)」
堂目卓夫「『道徳感情論』と『国富論』の世界 (中公新書)」
木暮太一「いまこそアダム・スミスの話をしよう~目指すべき幸福と道徳と経済学」マトマ出版
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