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2013年3月22日金曜日

孤独であるためのレッスン

「孤独学」が分かる~自分との本当の出会いについて



孤独であるためのレッスン



以前、働くことがイヤな人のための本という本の感想文を書きました。
確か、中島義道さんは、37~38歳ぐらいまで、引きこもり同然の暮らしをしていたそうです。



本書の著者である諸富祥彦さんに言わせると、
文科系の大学院に行く人は、そんなもんだということです。
ちなみに諸富さんは、大学の学部に4年、院に7年間も在籍していたそう。



うち、2年間は、最低限の生理的欲求(食事、トイレ、週に一回の入浴など)
を満たす以外は、思考と論文執筆のみに没頭していたそうです。





Lonely Monkey

Lonely Monkey Ape at Zoo / epSos.de



「ひとり」と「深い孤独」の違い





さて、この本では、「孤独」という言葉について、きっちりと定義がなされています。
実存心理学者・ムスターカスの『愛と孤独』からの引用を引いて、説明をされています。
まず、「孤独」について「ひとり」と「深い孤独」に分けています。


1.「ひとり」


毎日の忙しさから自分を取り戻し、自分を表現するために必要な一時の休息。
または、過去と未来に連続性があり、社会に戻っていくための準備期間。


2.「深い孤独」


自分がギリギリにまで追い詰められたあとに訪れる極限的な体験。
また、過去と未来の間に断絶した体験をもたらす。



「深い孤独」の詳しい分類




ちなみに、2.「深い孤独」については、さらに説明がなされています。
詳しくは述べませんが、ざっと次のように分類できるそうです。
図にすると、何かと分かりやすいと思い、まとめてみました。



「深い孤独」の詳しい分類



「深い孤独」の詳しい分類



  • 孤独になる勇気を持ちたい人
  • 孤独を楽しむ能力を持ちたい人



ぜひ、どうぞ。




【関連エントリ】



働くことがイヤな人のための本
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法






2013年1月10日木曜日

働くことがイヤな人のための本

思考停止にならないようにするための本



働くことがイヤな人のための本




タイトルを見て、この本の感想を書こうとすると、
どこかから、「だから今どきの若いもんは…」は、というお声を頂戴しそうです。
ですが、本書は、『「だから今どきの若いもんは…」理論』を使って、


  • 働かない→×(ぺけ)
  • 働く→○(まる)


という、単純な善悪二元論を説いた本ではありません。



楽器を奏でて稼ぐ

Music is Life @ Djemaa el Fna / Vincent_AF




「働く」ことの定義



タイトルで、「働くこと」と使われているので、「働くこと」について、
簡潔に定義づけをしておきたいところです。しかし、著者の中島先生は、
「働く」という言葉について、「これだ!」と定義しているわけでは、ありません。



むしろ、全文を使って、「働くとは何か?」、「仕事とは何か?」ということを考えるように、
読者に問い返しています。そして結論として、「答えはありません。自分で考えてください」
ということのようです。



管理人も、もちろんそのような、「問い」に対して、「これだ!」という答えは持ち合わせていません。
ただし、「働く= 雇用契約(就職)」だけではないと、感じています。



生きるための糧は必要!でも考えることをやめるな!




中島先生は、「働く」ために、何か「こうしなさい」ということは、言われません。
だからといって、全ての人間関係を断ち切って、「布団の中でひきこもっていてもいいよ」、
と言っているわけでもありません。



  • 日々の糧を得るために稼げ
  • カネという動機に純粋も不純もない
  • カネとやりたいことの間に生じる矛盾に苦しめ


これらの実践と思考訓練を通じて、
決して、思考停止に陥らないようにすることを、勧めていらっしゃいます。



中島先生が、最も主張したいことは、「働くこと」という、日常のテーマにもとづいて、
単純な思考様式に安住してはいけないという、メッセージです。


"微妙な襞(ひだ)に至るまでの正確に自他の人生を観察し、決して荒っぽく「こうだ!」と決めつけないこと、これは、じつはなかなか訓練の要ることだ。思考の「体力」のいることだ。だからこそ貴重なことであり、人生の力になるのだ"
(P159 5 「仕事と金」)



つまり、本書は、いざというときに、思考停止に陥らないようにするための教科書なのです。
ちなみに、中島先生によると、「生活の糧」を得るための手段は、こだわる必要がないとのことです。
労働力を売るもよし、才能を売るもよし、誰かの愛人になって、養ってもらうのも、よいそうです。



「働きかた」に対する考え方は、【関連エントリ】で紹介した
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法 の著書である、
phaさんと同じだと思います。




【関連エントリ】


考える生き方 虚しさを希望に変えるために
日本人というリスク
私が嫌いな10の人びと
孤独であるためのレッスン
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法





2013年1月3日木曜日

弁護士だけが知っている 反論する技術


どんな難しい問題でもコトの本質が見通せる技術



弁護士だけが知っている 反論する技術



「勉強する時間がない…」とお嘆きの方に朗報です
目次を見ただけで、勉強法が、たったの30秒で分かってしまいます。



タイトルは、「反論する技術」となっていますが、
本書で使われている見出しを「勉強法のコツ」としてとらえれば、
難しいテーマでも、すいすいと頭に入ると思います。



実際に管理人が目にとまった目次と、その見出しを以下に書き出しましょう。




  • 意見ではなく質問で返せ


・図に書いてもらう
・言葉の定義をしてもらう



  • 不利になったら話を変えろ


・問題点を整理する



  • まともに答えずに様子を見る


・感情論に深入りしない
・反論するまでもないなら黙っている



  • おかしな点を指摘してプレッシャーを与えろ

・一般論は良いとしても具体論としては妥当でないことを指摘する
・矛盾を探して指摘する


  • 自分の考えのよさを伝えろ


・時系列で考える
・動かない事実をベースにする
・一番重要な話を繰り返し行う



  • 証拠を示して納得させろ


・具体例を用いる
・権威を引用する




裁判所・弁護士

裁判所の扉 / Yasuo Kida

実際に「反論する技術」を使う(企業経営編)



これを先日、自分で書いたデフレの真犯人 脱ROE〔株主資本利益率〕革命で甦る日本
に適用してみましょう。木山先生の主旨に沿って、北野さんの「デフレの真犯人」を読むと、
企業会計や証券分析にとどまらず、世間一般で言われている「デフレ」の正体が、
(なんとなくでも)分かるようになります。



いくつかを例に取ると、次の通りです。
「デフレの真犯人」では、株主の代理人として、企業経営一般について、
効率(株主資本利益率)ではなく、総量(売上高)と、その需要を重視する
経営について、主張をされています。




  • 言葉の定義をしてもらう

株主資本利益率(ROE) = 税引後純利益 ÷ 株主資本


  • 動かない事実をベースにする

売上高と利害関係者への利益分配先は決まっている。


  • 矛盾を探して指摘する

売上高が一定の中でその分配方法だけを批判してもパイは大きくならない


  • 感情論に深入りしない

「日銀の金融緩和」のみにしつこくこだわない



実際に「反論する技術」を使う(公的年金編)





【関連エントリ】では、「デフレの真犯人」の他に、
公的年金の問題について、述べた本を取り上げています。



「公的年金」も、テーマが異なり複雑そうに見える問題ですが、
木山先生が紹介された「反論する技術」を適用すると、コトの本質が見えてきます。



  • 時系列で考える

「現在」の問題と「将来」の問題に分ける



  • 権威を引用する

厚生労働省自身が用いている資料を示す



  • 具体例を用いる

公的年金の積立年金の不足額は約750兆円





【関連エントリ】



デフレの真犯人 脱ROE〔株主資本利益率〕革命で甦る日本
年金問題は解決できる! 積立方式移行による抜本改革その4
年金問題は解決できる! 積立方式移行による抜本改革その3
年金問題は解決できる! 積立方式移行による抜本改革その2
年金問題は解決できる! 積立方式移行による抜本改革その1
弁護士が書いた究極の文章術―誤解なく読み手に伝える書き方のヒント28
社会人のための勉強法について~我妻榮先生と佐藤優さん 





2012年12月23日日曜日

社会人のための勉強法について~我妻榮先生と佐藤優さん

民法案内 1 私法の道しるべ


民法案内 1 私法の道しるべ


"第一 法律を学ぶには、暗記しないで、理解しなければならない"

法律に関わらず、「勉強法」全般を身につけたい人には、うってつけの本です。
上の引用は、しょっぱなの見出しです。



本書は、約1000条からなる民法を初心者にでも分かるように、編まれた本です。
最初は、法律そのものではなく、「効率の良い勉強法」が掲載されています。
そのため、以下の方法について、示されています。


  • 「定義を作ることの効用」
  • 「系統を立てて理解する方法」
  • 「不明なものの性質を判断するための方法」


本書を読んでいると、法律の学び方も経済学の学び方も一緒だなあと感じました。
著者の我妻先生は、昭和初期から30年代に、教鞭をとられていました。
それだけに今も昔も変わらぬ勉強法は、とても参考になります。



読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門


読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門


  1. 高等学校程度の知識を埋める本の案内が秀逸!
  2. 昭和恐慌にいたる説明が簡潔明快!
  3. 必ずしも「本への書き込み」だけを「読書の技法」とはしていない


1では、高校で習得しているはずだった、知識の欠損部分を埋めるのに最適な本です。
佐藤さんは、「文系」の人で数学について、苦手意識の強い方には、
以下の本をすすめれられています。




2では、高校の日本史の教科書を使って、必要最小限の文章で第一次世界大戦から、
昭和恐慌へ至る過程を説明されています。



3では、おすすめ勉強法の一つとして、例にあげたのが、意外にもロシア革命で有名な「レーニン」。
彼はしょっちょう逃げ隠れて生活してたから、蔵書はできなかったので、
図書館に通っては、文章をノートに抜き書きをして、コメントを残していったらしいです。
図書館派の人にとっては、非常に嬉しい記述です!




【関連エントリ】

弁護士だけが知っている 反論する技術
神学部とは何か 非キリスト教徒にとっての神学入門
民法案内 2 民法総則


【参考文献】


田代嘉宏 新編 高専の数学1 第2版・新装版新編 高専の数学1 第2版・新装版 森北出版


新編 高専の数学1 第2版・新装版


高橋 一雄 数IA・IIB・IIICがこの1冊でいっきにわかる もう一度 高校数学数IA・IIB・IIICがこの1冊でいっきにわかる もう一度 高校数学 日本実業出版社


数IA・IIB・IIICがこの1冊でいっきにわかる もう一度 高校数学