2013年4月15日月曜日

デフレーション "日本の慢性病"の全貌を解明する

デフレーション対策→付加価値の創出







管理人はふだんおちゃらけミクロ経済学のネタ書きのために、
ミクロ経済学の教科書しか読んでません。マクロ経済学は、
クルーグマンマクロ経済学スティグリッツマクロ経済学 第3版 のテキストを通読した程度です。



従って、本書を読んでどうのこうのと批評するほどの知見は、
持ち合わせていませんので、要点だけまとめておきます。






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デフレーションとは何か?



  • デフレーションの定義(P198)

一般的な物価水準の下落。多くのモノや価格がそろって下落すること。



  • デフレーションの何が問題か?(P8)

実質金利の上昇による設備投資や住宅投資の伸び悩み(実質金利=名目金利-インフレ率)。



  • デフレーションの処方箋(P211)

新しいモノやサービスを生み出す需要創出型のプロダクトイノベーション




「石ころ」からのイノベーション





吉川先生は、デフレーションを止めるための直接的な対策や、
原因として重要でないものも、列挙されています。



  • マネーサプライ
  • 生産年齢人口の減少
  • プロセス・イノベーション



プロセス・イノベーションとは、円高や国際競争の激化の中で
モノやサービスについて、1円でも安くコストダウンをはかることです。



企業の業績で、売上-原価=粗利益という概念があります。
言い換えれば、プロセスイノベーションとは、左辺の「費用」を下げることであり、
吉川先生が本当の「デフレ対策」とされているのは、
費用の低減とともに、売上もあげ、粗利益を増加させることを指していると思われます。



かつての半導体産業が「ただの石ころ」、を電気信号としての役割を発見し、
電化製品に半導体を組み込んでいったような、
付加価値の創出が、デフレ対策としてもっとも有効であると考えます。
(「ただの石ころ」とはケイ素のことであり、地球上では酸素についで2番目に多く存在する物質)




【関連エントリ】


半導体工場のすべて 設備・材料・プロセスから復活の処方箋まで
そうだ葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生



【参考文献】


J・A・シュムペンター
経済発展の理論―企業者利潤・資本・信用・利子および景気の回転に関する一研究〈上〉 (岩波文庫)







池田和明 利益力の源泉―いかに付加価値を創出するか ダイヤモンド社







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