2013年5月11日土曜日

教養としての経済学 生き抜く力を培うために

経済学を学習したい人のためのシラバス





どちらかというと、装丁は地味。中身をパラパラめくると、割と字が多く、
ひょっとしたら、経済学に馴染みのない人を、はねのけてしまうかもしれません。



ですが、よく見ると、厚さはそれほでありません(中身が薄っぺらいという意味ではない)
取り上げているトピックスは


  • 需要と供給
  • 効率性と衡平性と福祉
  • 国富論・資本論
  • ギリシャ問題
  • 数学と経済学
  • 統計学と数学


などです。経済学の基本概念や古典的問題、読むべき古典の紹介、
最近の経済問題など、はじめて経済学を学習する読者の興味を、
そらさないように工夫がなされています。





Lecture / garethjmsaunders





書籍版オープンキャンパス





このように、多岐にわたる経済学を広く、浅く、初学者でも分かりやすく説明されています。
さながら


  • 高校3年生のためのオープンキャンパス
  • 大学1年生のための授業ガイダンス



という趣があります。著者は、個人名ではなく「一橋大学経済学部編」
なっているだけあって一橋大学経済学部で新年度に配られる、シラバス(講義概要書)
言っていいかもしれません。



みんなの意見は案外正しい




他に本書の特徴を挙げるとすれば、各セクションの終わりに、
必ず参考文献が示されていることです。本自体にボリュームもさほどなく、
内容が多岐にわたるため、各セクションで取り上げられている問題は、概要にとどめてあります、



その問題内容に興味を持たれた方は、「読書案内」として、
次にどんな本を読むべきか、2~3冊すすてくれています。



例えば2章2節の「需要と供給の世界」。節末に示されている、
「読書案内」は、「みんなの意見」は案外正しい
当ブログでも一度取り上げたことがあるので、両書を合わせて読んでみることをおすすめします。




【関連エントリ】


「みんなの意見」は案外正しい





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