経済学を学習したい人のためのシラバス
どちらかというと、装丁は地味。中身をパラパラめくると、割と字が多く、
ひょっとしたら、経済学に馴染みのない人を、はねのけてしまうかもしれません。
ですが、よく見ると、厚さはそれほでありません(中身が薄っぺらいという意味ではない)
取り上げているトピックスは
- 需要と供給
- 効率性と衡平性と福祉
- 国富論・資本論
- ギリシャ問題
- 数学と経済学
- 統計学と数学
などです。経済学の基本概念や古典的問題、読むべき古典の紹介、
最近の経済問題など、はじめて経済学を学習する読者の興味を、
そらさないように工夫がなされています。
Lecture / garethjmsaunders
書籍版オープンキャンパス
このように、多岐にわたる経済学を広く、浅く、初学者でも分かりやすく説明されています。
さながら
- 高校3年生のためのオープンキャンパス
- 大学1年生のための授業ガイダンス
という趣があります。著者は、個人名ではなく「一橋大学経済学部編」と
なっているだけあって一橋大学経済学部で新年度に配られる、シラバス(講義概要書)と
言っていいかもしれません。
みんなの意見は案外正しい
他に本書の特徴を挙げるとすれば、各セクションの終わりに、
必ず参考文献が示されていることです。本自体にボリュームもさほどなく、
内容が多岐にわたるため、各セクションで取り上げられている問題は、概要にとどめてあります、
その問題内容に興味を持たれた方は、「読書案内」として、
次にどんな本を読むべきか、2~3冊すすてくれています。
例えば2章2節の「需要と供給の世界」。節末に示されている、
「読書案内」は、「みんなの意見」は案外正しい。
当ブログでも一度取り上げたことがあるので、両書を合わせて読んでみることをおすすめします。
【関連エントリ】
「みんなの意見」は案外正しい
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