アルファブロガーの考える生き方
表紙を見ればお気づきでしょうが、本書はいきなり本文から始まっています。
そのまま、最後まで、挿絵なども一切出てこず、著者の思うところがつらつらと書かれています。
特に筋道を立てた文章ではなく、どこのページをめくっても、
そのめくったところから、読み進めて行くことができます。また読んでいて、
特に結論もなく、話が突然終わったりすることもあります。
本書は、書籍としてはエッセイに分類されると思いますが、
エッセイというよりブログと言った方が良いかもしれません。
もっとも、それもぞのはず、著者のfinalvent(ペンネーム)さんは、
finalventの日記というブログを運営されています。月間30万人ほどの訪問者がいらっしゃるとか。
いわゆる、アルファブロガーの方です。
突然ロダンの考える人があって、自然すぎてスルーしそうになった。 / slash__
「外」は分からなくとも「内」は分かる
本書を読んでも、finalventさんとはどんな方なのか、「外見上」はまったく、分かりません。
本人の顔写真が出ている訳でもありませんし、東京のどこに住んでいるかとか、
そういった「見て分かること」には、一切触れられてません。
ただし、目には見えない、finalventが、「心の中で考えたこと」については、
はじめての人にも分かるよう、文章が語りかけてくれています。
- 第1章 社会に出て考えたこと
- 第2章 家族をもって考えたこと
- 第3章 沖縄で考えたこと
- 第4章 病気になって考えたこと
- 第5章 勉強して考えたこと
- 第6章 年を取って考えたこと
ブログのような本
全6章で、本としての体裁をまとっているようになっていますが、
実際のところ、文章としてまとまっているかどうかと言えば、「?」のような気がします。
ただし、それがこの本の価値を損なうかと言えば、
そんなことは決してありません。なぜなら人間の考えることなど、
思っては消え、消えてはまた思う「泡」のようなものですから。
それがかえって、タイトルの「考える生き方」と非常にマッチししていると思います。
ブログというメディアの良さが際立つ作品だと思います。
【関連エントリ】
働くことがイヤな人のための本
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