勉強することの効用について
タイトルを見て、「それはなぜか?」と読みすすめていくと、
「やっぱりな…」と思わずにいられません。
「勉強をしない大学生を生む負のスパイラル」(P2)
- 採用担当者
学生はどうせ勉強してないから、面接ではバイトやサークルの話を聞くしかないんです。
正直、大学の先生にはもっと学生を鍛えてやってほしいです。
↑↓
- 学生
就活で成績を見る企業はほとんどない。だったら楽に単位が取れる授業をとって、
面接でネタになるバイトやサークルに時間を割いたほうがいい。
↑↓
- 大学教員
しっかり教育をしようとすればするほど学生が離れていく。
こんなことなら適当にやった方が楽だし、自分の研究に時間を使える。
そもそも、学生は就活にばかり熱心だから授業に興味をもってくれないんだ。
このようなねじれは当事者にしてみると、
「けっして良いとはおもっていない」けれど、「イヤな状態ではない」
(P127)ということになってしまいます。
その辺の詳しいところは、はこちらのサイトまでどうぞ
大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会(NPO法人DSS)
West quadrangle at the University of Glasgow / euanfreeman
「脳みそに汗をかかせる」ためには?
管理人も、大学は卒業しましたが、本書のおっしゃるとおり、
「脳みそが汗をかく」ような勉強はしてません。お恥ずかしい限りです。
こんなブログを書いていてアレですが。
したがって本書で記されていることについて、今さら驚くことはありません。
もっとも、それはそれで非常に心許ないことですが。
じゃあ、どうすれば良いのでしょうかねぇ~。
これからどんどんコンピューターの頭は賢くなることが考えられても、
アホになることは考えられませんし。
「考える力」は「就業力」以外にも使えるか?
本書では、「大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる」ために
学業における「考える力」に注目しています。
なぜか?
”授業で扱うテーマは、「理解することも難しい」「一定の量の記憶も同時に必要」「論理的に考える必要がある」「概念的な問題も多い」「プロ中のプロである先生との対話」等々、頭を極限まで使わなければどうにもならないことばかりです。"
(P163 第3章「考える力」こそ日本を救う)
個人的には、その「考える力」を学生の就業力向上だけでなく、
「これはこうつながるんだ!」とか「フにおちた!」、「ピーンときた」など、
人間の感性や可能性の向上にもつなげたいもんです。
カーン・アカデミーとまた違った感じで、オンライン上で経済学の教育サービスを
展開できんかいな?と考えているもので。
【参考文献】
新井紀子 ほんとうにいいの? デジタル教科書 (岩波ブックレット)
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