経済学「お墨付き」の節約レシピ
先日、BSで「武士の家計簿」という映画が、放映されていました。
そこそこ良い暮らしをしていたはずの、あるソロバン侍※の家が、
実は「火の車」で、お家芸の「ソロバン」で、家計を立て直していくという、実話に基づいたお話です。
主人公の加賀藩士・猪山直之(堺雅人さん)の、妻であるお駒(仲間由紀恵さん)は、
嫁いでわずか数年で、自身の嫁入り道具までも、売り払う羽目になりましたが、
傾いた家計を目の前にしても、決してめげません。
「『貧乏』だと思えば暗くなりますが、『工夫』だと思えば、日々の生活が楽しくなります」。
まさに、このお駒のセリフが、ぴったり来るのが、本書です。
商い資料館 / adelie33_Asako
マクロ経済学における貨幣の流通方程式
マクロ経済学で貨幣や銀行制度について学習をしていると、
「貨幣の流通方程式」という考え方を学びます。数式の内容は次の通りです。
- (名目)GDP = 貨幣量 × 貨幣の流通速度
要は、(名目)GDPを増やす(景気を向上させる)ためには、
貨幣量を増やすか、貨幣の流通速度を速める(おカネの回転率)を
高めるしかないことを表します。
ミクロ経済学における収益性分析
ミクロ経済学の一分野として、企業の財務分析というものがあります。
その名のとおり、会社の財政状態を分析する分野です。その分析手法のひとつに
「収益性分析」というものがあり、資本金に対してどれぐらいの利益を稼いだかを表す、
「資本利益率」という指標があります。
- 資本利益率 = 売上高利益率(利益/売上高)× 資本回転率(売上高/資本)
つまり、収益性をあげるをあげるためには、利益の絶対額を大きくするか、
元手(資本)を何度も回転させるしかない、ということを表しています。
キーワードは「回転率」
- 「武士の家計簿」に出てくる猪山家の人々
- マクロ経済学における貨幣の流通方程式
- ミクロ経済学における収益性分析
これらが、キーワードは、「回転率」です。本書によると、
著者の年収は、タイトル通り、どこをどう逆立ちしても100万円しかないそうです。
(もっともそのラインで、「止めている」という表現でも良さそうですが)。
従って、著者は「生活の知恵」をフル回転され、
「知恵のカタログ」として本書をとらえることができると思います。
ちなみに、知恵の使い回しはしても、日々の料理メニューについては、
使い回しをしていないそうです(P62)。「これで1日3食500円以内?」
という「夢のメニュー」が、多数掲載されていますので、
節約レシピ本として使えるかもしれません(笑)
※ソロバン侍→今ふうに言えば、経理・財務畑のサラリーマン。もしくは軍隊の主計兵・主計士官
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