日韓「モノづくり」徹底比較
先日、今週の週刊東洋経済 2012年12月15日号というブログ記事を書いて、
タイトルを「何をしたいかが、よく分かる韓国特集」としました。
やはり、本書からも、韓国は「何をしたいかが」、ハッキリ伝わっています。
国家をあげてのの、並々ならぬ「気迫」が伝わってきます。
著者は、日韓の自動車に関する「モノづくり」について、
- 産業構造
- 販売体制
- 開発体制
- 生産体制
をこと細かく、比較し、国家をあげて、工業製品の輸出に取り組んでいることを述べています。
韓国の開発体制・生産体制について
このうち、3,4に関して印象的だったのは、韓国は、自動車部品の生産に関して、
現代MOBISが、(ほぼ)一社独占の「モジュール方式」を取っていることです。
現代MOBISは「部品」ではなく、「部品群」を製造する、
日本電装とアイシン精機を合体させたような会社です。
これにより、現代MOBISは、日本の一次部品メーカーと比べ、
自動車製造における担当範囲が大きくなるため、
売上や従業員1人当たりの労働生産性を拡大させることができるようです。
ただ個人的には、開発体制、生産体制よりも、販売体制の方について驚きました。
自動車をはじめとする財閥系の輸出型製造業が、世界トップとなるよう、
国内の産業構造が、すべて政府によって整備されている点です。
金海国際空港 / k14
韓国の販売体制について
例えば、何気に日本のテレビに放映される、「韓流スター」や「韓流ドラマ」。
これらは、なんと外国で、韓国籍の製品を買ってもらうためのイメージ戦略の、
「先兵」として送り込まれています。
"まず韓国政府が展開する戦略は、韓流文化の宣伝と拡大・流布である。これによって、まず韓国文化に親しみを植え付けることを主眼としている。テレビドラマやインターネットを通じた宣伝は、常套手段であり、現地の文化人や俳優、政治家を巻き込んだ韓国宣伝はその不可欠の手段となる"
(P107 「第四章マーケティング戦略の優劣」より)
国内の資源を製造業に集中させ、輸出にまさしく、「命をかけている」ため、
社会保障や通貨政策も、後回しにしている感じがあり、多くの国内問題が、
山積していると思います。
(詳しくは今週の週刊東洋経済 2012年12月15日号まで!)
それでも、この韓国籍企業の「ハングリーさ」は、一体どこから来るのか、
非常に興味深いです。かつての日本企業も、多くは今の韓国のように、
「ノリノリだった」と、小学校の社会科の授業で聞いたことを思い出します。
【関連エントリ】
今週の週刊東洋経済 2012年12月15日号
【参考書籍】
週刊 東洋経済 2012年 12/15号 [雑誌]
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