自然科学に関する一般教養
この本を読んだのには、それなりの下心があります。
それは、「一般教養に強くなろう」ということです。
管理人の普段のメディアに対する接し方は、
- 「テレビ見ない」
- 「新聞読まない」
- 「経済学関連の本しか読まない」
というかなりの「偏食」です。
(ちなみに世間一般の情報は、twitterとブログ及び、2,3の経済誌から得ています)
従って、「文系男子」として、日々ぼーっと過ごしていると、
自然科学関連の情報は、まったく入ってきません。
しかし、最近の社会情勢を見ていると、専門分野よりも、
一般教養を身につけている方が、何かと世渡りが上手くなれそうなので、
なるべく広いジャンルの読書を心がけるようにしています。
(といっても管理人に「専門分野」などという、立派な知見はありませんが)
Pinwheels / ototadana
本書は理系本に強い、オーム社開発局が出版した
「電子書籍で生き残る技術」の裏表紙で、紹介されているのを見つけて
図書館から借りてきました。
本書のタイトルと装丁を見ていると、
いかにも「理系」な感じがしますが、内容は「文系」でも十分読めます。
ジャーナリストの方が、軽妙な語り口と具体的な単語で、
風力・太陽光発電の実力について、述べられているからです。
例えば、事業用発電(商用発電)についてプラント1基あたりの
「定格出力」を比較すると、以下のようになるそうです(P25)
- 火力… 1,700,000kw(中部電力・川越火力発電所3・4号系列)
- 水力… 200,000kw(電源開発・奥只見水力発電所4号機)
- 原子力…1,380,000kw(中部電力・浜岡原子力発電所5号機)
- 風力… 3,000kw(静岡県・ウィンドファーム))
一次エネルギーの議論については、是々非々さまざまな議論が、ありますが、
風力発電は、他のエネルギーに比べて、ケタが3つぐらい小さいようです。
これは、化石燃料や水などは、固体や液体として凝縮されて、
すでに使いやすいエネルギーであるのに対し、風は、拡散された気体であるからです。
分子が、飛び散っているような状態だと、エネルギーとして使うのには難しく、
出力が、どうしても少なくなってしまうそうです。
ちなみに「定格出力」という用語についても、
風力では拡散されたエネルギーを使うため、
火力・水力・原子力と、風力では、使い方が異なるそうです。
この記事を読んでくださった方の、「一般教養」の貢献できれば幸いです。
【参考文献】
藤森礼一郎 「電力系統」をやさしく科学する―電力自由化徹底Q&A (電気新聞ブックス)
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